若かりし頃、先生は下宿先のシカマルという一人息子に恋をする。
彼の両親の目を盗んでの秘密の時間は、この上もない美酒のような味であった。
ある時先生は何を思ったか、Kという青年を奈良家へ連れてきて、一緒に暮らせるよう家主に頼み込む。Kは先生の、少年時代からの友人であった。
Kが現れてからも先生とシカマルの関係は続く。
しかし暫くすると、シカマルとKが親密そうな様子で話をしているのを目にするようになる。
「僕はKに向かってシカマルといっしょに出たのかと聞きました。
Kはそうではないと答えました。
新宿で偶然出会ったから連れ立って帰って来たのだと説明しました。
僕はそれ以上に立ち入った質問を控えなければなりませんでした。
しかし食事の時、またシカマルに向かって、同じ問いをかけたくなりました。
するとシカマルは僕のきらいな例の笑い方をするのです。
そうしてどこへ行ったか当ててみて下さいとしまいに言うのです。
そのころの僕はまだ癇癪持ちでしたから、そうふまじめにシカマルから取り扱われると腹が立ちました。」
「シカマルの態度になると、知ってわざとやるのか、知らないで無邪気にやるのか、そこの区別がちょっと判然しない点がありました。」
「…そうしてそのきらいなところは、Kが家へ来てから、はじめて僕の目につきだしたのです。
僕はそれをKに対する僕の嫉妬に帰していいものか、または僕に対するシカマルの技巧とみなしてしかるべきものか、ちょっと分別に迷いました。」
「…つまり僕はきわめて高尚な愛の理論家だったのです。同時にもっとも迂遠な愛の実際家だったのです。」
まさか書生キバフラグ………大正ロマン…モダンボーイ…?
ここへ来て懐かしの書生キバに会えるとは思わなかったぜ…
おぱんつさんと同じことを考えていたので形にしないとと思いました。
それだけです。
カラオケ入済みと入予定曲 全部じゃないよ
カラオケ入済みと入予定曲 全部じゃないよ